九工大生のメモ帳

読書感想その他もろもろ

なれる!SE 2週間で分かる?SE入門 感想

※ネタバレをしないように書いています。

……(白目)

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作者:夏海公司

イラスト:Ixy

ざっくりあらすじ

就活が上手くいかず、追い込まれた桜坂工兵は、就職サイトにて『株式会社スルガシステム』の求人広告を見つける。

『まだ見ぬ君の可能性を求めて――』

文系出身でも大丈夫! 経験豊富なスタッフに支えられて、エンジニアとして立派に成長することができます。

……彼は気がつけば募集に応募していた。

待っていたのは天国か、はたまた地獄か。

感想などなど

『SEだけにはなるな』

あとがきの冒頭である。これだけでも、十二分なほどに作品内容を察することができると思う。

さて、自分は未だ学生。情報工学部に通う身としては、かなりの確率でSEになることが予測される。いずれこの道をたどるのかと思うと、もう既に肩が重い。

 

暗い話はさておいて。

仕事に配属されてさっそく上司の室見立華(見た目はどう見ても中学生)の下につく。仕事人間で怒ればドライバーを振り回し、ツナ缶をこよなく愛する変人。でも、何処か憎めない。そんな上司によってビシバシとしごかれていく。

この話はラブコメだ。しかし、ただカップルがイチャイチャするようなものではない。てか、ブラック過ぎてイチャイチャする時間も余裕もない。

 

だが、ラブコメだ。

 

話のあちこちでSEの専門用語が駆け回っている。読んでいて理解できている人(文系など)がいるのか疑わしい(実際分からなくても、普通に楽しめると思う)。

 

だが、ラブコメだ。

 

だれがなんと言おうとこれはラブコメだ。読んでもらえれば分かると思う。

そして、文系であるにもかかわらずSEの世界に飛び込んできた桜坂。

正直言ってちょっとうらやましいと思ってしまったり、しなかったり。

 

個人的にアニメ化して欲しい作品三位くらいだったりする。

 

↓次巻の感想はこちら

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ワールドエネミー2 不死殺しの王と王殺しの獣 感想

※ネタバレをしないように書いています。

※これまでのネタバレを含みます(一巻の感想はこちら→ワールドエネミー 不死者の少女と不死殺しの王 感想 - 九工大生のメモ帳

私たちは何と闘っていたのでしょう。

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作者:細音 啓

イラスト:ふゆの春秋

ざっくりとあらすじ

とある村の周辺で屍鬼が大量発生。その騒動の裏には、大敵(アークエネミー)がいるのではないかと予想をつけた ”ノア” 

その大敵(アークエネミー)の名は『王殺しの獣』ヴァラヴォルフ・S

エルザとシルヴィ・クリアネットと共に、大敵を探すため村に乗り込む。

感想などなど

この話のメインはあらすじに示したとおりであるが、最初の100Pほどは女王ヴィクトリアとノアとの出会いが描かれている。

この時登場する大敵の名は『獣の魔術師』ユンメルンゲン

この圧倒的な強者感。読みながら「この巻の敵はこいつなのかな」と思っていたが、実際は違った。

まぁ、今後絶対何かしらの形で関わってくるのだろう。

 

さて、メインあらすじで示したヴァラヴォルフについて説明しよう。

この大敵の特徴もとい武器は『人に化ける』だ。

これまで200年もの長い間、今まで変化がばれたことはなく、数多くの王家を滅ぼしてきた。

要は見つからないのだ。

エルザは最強とも言える大敵の一体(が憑依している姿)だ。その彼女ですら、大敵の存在を感知できずにいた。

もはや人間のコミュニティに完璧なまでに溶け込んでいる。前巻最期の戦いで圧倒的な強さを誇っていたノアも、まず見つけられないことに始まらない。

しかし、読者には正体が比較的早く示されている。

短くはあるが、大敵の視点も入って物語は進行する。

 

アクションシーンは相変わらずかっこいいし、前巻を読んだ人だったら分かってもらえると思う。しかし、今回はそれだけではない。

ヴァラヴォルフは最期何を考えていたのか。

人と大敵。その関係性を考えさせられる物語だった。

キラプリおじさんと幼女先輩3 感想

※ネタバレをしないように書いています。

※これまでのネタバレを含みます(一巻の感想はこちら→キラプリおじさんと幼女先輩 感想 - 九工大生のメモ帳

仲間と共に強くなる

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作者:岩沢藍

イラスト:Mika Pikazo

ざっくりあらすじ

プレイヤーの頂点を決める全国キラプリ大会の地区予選が開幕。

個人部門に、翔吾と千鶴は意気込む。しかし、

二人は一人の幼女先輩に惨敗する。

一人で闘うことを誓った新たな幼女先輩 ”香春林檎”

次に、二人で行う『協力モード』での全国大会進出を狙うが、そっちにも ”林檎” は ”一人” で参加するのだという。

仲間なんて邪魔だと切り捨てる林檎に二人は勝利することができるのか?

感想などなど

ようやく三巻を購入できました。そういえば、この作品のジャンルはロリコメと言われてるそうで……上手いですね。

今回も女子小学生とラブコメ展開を繰り広げています。

今までの巻では二人の距離感はどうにもぎこちなく、仲良くなったとは言っても互いの理解が足りていなかったように思います。二巻の「翔吾と、一緒に遊びたかっただけだなのに」という発言までの流れが、それを特に表していますね。

そんな二人に會田さんは「共同生活」をするように指示します。

こうして共同生活が始まるわけですが、千鶴は何か秘密を抱えているようです。

さて、主人公の正念場。

主人公の選択とは?

 

まぁ、ラブコメ要素はさておいて。スポ根的要素もあります。

仲間達の助言や支え、願いに背中を押されて、二人は戦いの舞台に足を運びます。

相手は一人で強くなると心に決めていた林檎。

一度は惨敗した相手。

最強とも言える相手。

努力はした。しかし、勝率は限りなく低い……そんな熱いバトルの開幕です。

 

幼なじみや白川、清盛もちゃんと登場します。個人的にはもっと絡ませて欲しかった。けど話の展開的にも仕方ないのかなぁとも思ったり……。

 

最期に今まで主人公の名前を省吾と間違っていましたことを謝罪いたします。正しくは翔吾です。もう編集しております。日記感覚で気軽につけている本ブログですが、今後ともよろしくお願いします。

りゅうおうのおしごと!3 感想

※ネタバレをしないように書いています。

※今までのネタバレを含みます(一巻の感想はこちら→りゅうおうのおしごと! 感想 - 九工大生のメモ帳

天才という名の越えられない壁

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作者:白鳥士郎

イラスト:しらび

ざっくりあらすじ

プロ公式戦一発目。《両刀使い》こと山刀切尽に無残にも敗北した九頭竜八一は、また対戦するときに向けて、振り飛車を指せるよう修行を開始する。

一方、九頭竜八一の姉弟子 滝壺桂香 は研修会で降級の危機に陥っていた。驚異の成長スピードで追いついてくるあい。対して停滞を続ける桂香。

彼女は選択を迫られる。

感想などなど

今回の主人公は二人となっている。滝壺桂香と九頭竜八一。つまり、

研修会の世界とプロの世界。

凡人と天才。

それぞれが単体で描かれたとしてもおかしくはない。しかし、物語は同時に進んでいく。

天才はいとも容易く凡人の数十年の積み重ねを超えていく。「チートだろ」と思った方も少なくないだろう。まぁ、それは一巻からずっと言っていることだし、彼も少なからず努力している。相変わらずロリコンだし(関係ない)

滝壺桂香は父に棋士を持ち、幼い頃からずっと将棋に打ち込み続けていた。しかし、九頭竜八一だけでなく、あいや空銀子の才能は圧倒的だった。

その才能の差という物は、残酷とも言えるほどはっきりと描かれている。

それでも……だからこそ、彼女の最期の選択があると思う。

 

ロリコンのためのギャグラノベと言えなくもないが(というか、そうですね。否定できません)、こういった才能の対立もしっかりと描かれている。アニメはどこまでやるか知りませんが、ココまでやって欲しい。

 

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君は月夜に光り輝く 感想

※ネタバレをしないように書いています。

過ごした時間は愛おしくて

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作者:佐野徹夜

イラスト:loundraw

ざっくりあらすじ

どこか冷めた高校生 ”岡田卓也” は不死の病《発光病》で入院している ”渡良瀬まみず” の病院にクラスメイトの寄せ書きを届けるように、クラスメイト ”香山彰” に頼まれて、仕方なく学校帰り病室へと向かう。

そんなある日、彼女の大切にしているというスノードームをうっかり壊してしまう。

そして、卓也はその罪滅ぼしのために、彼女が死ぬ前にしたいことを代わりにやり遂げるという約束を交わす。

感想などなど

これは所謂難病系の作品というやつだ。不治の病に男と女。しかし、そう単純な話ではない。

主人公はどこか冷めた男子高校生だ。何か達観したような、はたまた諦めたかのような。

クラスでもどちらかと言えば目立たない人間である。

その背景には数年前に車に轢かれて死んだ姉の影がちらつく。そして、彼の恩人であるという香山彰。彼の過去には何かがある。

そんな何かしらの過去を抱えた彼が渡良瀬まみず、ただ一人のために奮闘するわけだ。その理由はただの罪滅ぼし……最初はそれだけだったはずなのだろう。

彼の心情は揺れ動く。その揺れ動きには家族や過去が深く関わってくる。

彼が彼女に抱く感情の正体は、一言で説明できる物ではない。

 

しかし、複雑な心情を抱いているのは彼だけではない。外に出ることも叶わない渡良瀬まみずだって、同様にいろいろなことを考えている。

彼女は余命宣告を受けている、いつ死んでもおかしくない。そんな彼女が本当に望んでいる物とは何なのか。

その答えは最期に描かれる。

美しい最期だった。

 

悲しいはずなのに、愛おしい。そんな物語です。

楽園 戦略拠点32098 感想

※ネタバレをしないように書いています。

楽園とは何か?

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作者:長谷敏司

ざっくりとあらすじ

千年にも及ぶ星間戦争の最中で、敵が必死になって守る謎の惑星に降下したヴァロワは、敵のロボット兵ガダバルと少女マリアに出会う。

戦場に戻る宇宙船も、助けを呼ぶ術もなくしたヴァロワはそこで三人一緒に過ごすことになる。

感想などなど

SFのライトノベルでは最高傑作なのではないだろうか? と個人的には思う本作。

細部まで作り上げられた設定と、巧みな心情や風景の描写。壮大なスケールの物語。良い点を上げていけばきりがない。

では、いつも通りこの物語の焦点を考えていこうと思う。

さて、主人公は戦場で戦う兵士だ。しかし、ただの兵士ではない。自らの肉体に改造を重ねて、戦いに必要ではない感覚を消し去っている。脳以外は金属でできているという徹底ぶりだ。

つまり、

人に触れても、その温もりを感じることができない。

傷ついた時の痛みを知ることができない。

主人公が自ら選んだ道だ。後悔はなかった。そんな彼が少女との交流で思うこととは?

 

彼女や惑星の存在は謎に包まれている。前半部分では『敵が必死になって守ろうとしている』という情報しかない。そんな惑星にたった一人いた少女(強化兵ガダバルが来たときから一人だったらしい)。

その謎が徐々に解き明かされていく。

戦争に明け暮れるこの宇宙において、楽園とは何なのか?

 

この作品に関しては絶対ネタバレをされないで見て欲しい。本当に傑作。

86 Ep.2 感想

※ネタバレをしないように書いています。

※一巻のネタバレを含みます(一巻の感想はこちら→86―エイティシックス― 感想 - 九工大生のメモ帳

戦場が待ってる。

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作者:安里アサト

イラスト:しらび

あらすじをざっくりと

レーナは彼らとの別れから、86達と共に生き残る戦いに身を投じる。たとえ、上から睨まれようと……

さらなる敵地に足を進めていくシンらは、支援も期待できない奥地で敵の猛攻にあう。そんな時、隣国のギアーテ連邦に保護されて、何とか一命をとりとめる。

仲間たちとの平穏な日常。

しかし、彼らの心情は複雑で……

感想などなど

さて、前巻『死なせるために』と上から命じられた戦いに赴く86達。何とか助けたいと食らいつくレーナ。

「救いはないのか」とページを進める手は遅くなって、戦争はあっという間に「敗北」という形で終わる。

そして、最後の再会。

心底良かったと、出会うことができてよかったと思えた。そんな一巻。

それから二巻をようやく購入いたしました。学生には少し厳しい出費でありますが、買わずにはいられませんでした。

二巻は最後の別れから再会までの物語となっています。読んでいるときは「よかった」という感情だけが先走って、自分は全く気になっていなかったわけですが、確かに気になる点ではありますね。

 

86達が子供のように(いや、年齢的に子供なのですが)戦場ではない場所で、家族のように、平穏な日常を過ごしていきます。

周りの人たちも、「戦争にはもう行かなくていい」「ここにいつまでもいていい」と優しい言葉をかけてくれる。人として扱ってくれる。

 

しかし、壁の外では軍隊が《レギオン》と戦っています。

もちろん、遠くにいるレーナも……

 

彼らは戦場に再び戻っていきます。

彼らの行動は正しいのか?

殺伐とした命のやり取りが繰り広げられ続けます。86として……いや、その姿はさながら化け物のようであります。

 

世界の行く末と彼らの今後が気になって仕方ない本作。三巻を買いに行かねば。