工大生のメモ帳

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月光 感想

※ネタバレを含まないように書いています。

甘美で奇妙な恋愛模様

情報

作者:間宮夏生

イラスト:白味噌

ざっくりあらすじ

冷徹でちょっと変わった男子高校生・野々宮

ある日、クラスメイトの美人で成績優秀、ゴシップの絶えない女子高生・月森葉子のノートを拾う。そこに挟まっていたメモには、彼女には似合わない「殺しのレシピ」という見出しが踊っていた。思わず彼は持ち帰り、翌日探し物はないかを尋ねる。彼女からは「いいえ」という返答。その数日後、彼女の父親が死亡した。

感想などなど

最初に大文字で示した通り、この物語は恋愛物語である。あらすじはどっからどう見てもミステリーではあるが、物語の根幹は完璧女と変わった男子高校生の、これまた奇妙な恋愛物語だ。異論は認めない。

 

主人公は変人だ。物語は野々宮の視点で展開していく。冒頭から淡々とした、他人をどこか遠くから眺めているような語り。見た目などはいたって普通で、友達もいる。しかし、彼の思考が描かれるたびに彼の異常さは際立っていく。

まぁ、彼に普通の恋愛なんて無理なのだろう。たとえ、どんなに手を差し伸べられたとしても、だ。

 

ヒロインの立場になるだろう月森葉子は完璧超人だ。成績だって、見た目だって、スタイルに至るすべてが完璧すぎる。

それは最早恐怖を覚えるほどで。

人間ではない何かを見ているようで。

そんな二人がつづる物語が普通の恋愛に発展するはずなどないわけで、背景に描かれる父親の死。その死の意味とは?

 

この物語は一つの……いや、数多くの謎によってつながった二人の恋模様をつづった物語だ。